【完全保存版】ロレックスの歴史を年代ごとに解説|代表モデルと革新技術の進化
ロレックス(Rolex)は1905年の創業以来、数多くの革新技術と代表モデルを世に送り出し、腕時計業界のトップブランドとしての地位を築き上げてきました。本記事では、年代ごとのロレックスの歴史・代表モデル・特許や革新技術を徹底解説します。
1900年代〜1920年代:ブランド誕生と精度追求の始まり
ロレックスは1905年、ドイツ出身のハンス・ウィルスドルフと義兄弟のアルフレッド・デイビスによりロンドンで創業。当初は「ウィルスドルフ&デイビス社(W&D)」の名でスイス製ムーブメントを輸入し、イギリス市場で販売していました。
1908年には短く発音しやすいブランド名「ROLEX」を商標登録。1910年に腕時計として世界初のスイス公認精度証明(COSC)を取得、1914年には英国キュー天文台からA級精度証明を受け、精度面で世界的評価を確立しました。
第一次世界大戦後、腕時計の需要が急増。1920年には本社をスイス・ジュネーブに移転し、「モントレ・ロレックスSA」を設立。スイスの高度な時計技術を活かし、次の革新時代に突入します。
1930年代:オイスターケースと自動巻きの革命
1926年、世界初の防水腕時計「オイスターケース」を発明。ねじ込み式リューズ・裏蓋・ベゼルを採用し、完全防水構造を実現しました。1927年、メルセデス・グライツがオイスターを着用してドーバー海峡を横断し、防水性能が世界に認知されます。
1931年には「パーペチュアル・ローター」を特許取得。これは自動巻きの原型であり、機械式時計の実用性を飛躍的に高めました。さらに1933年にはヒマラヤ探検隊でロレックス・オイスターが使用され、極限環境下での耐久性を証明しました。
1940年代:デイトジャストの登場とロレックスの確立
第二次世界大戦後、ロレックスは革新的モデル「デイトジャスト(Datejust)」を1945年に発表。日付が瞬時に切り替わる世界初の機構を備え、ジュビリーブレスレットとともにブランドの新しいデザインアイコンとなりました。
この時期は戦後の復興需要と相まって、ロレックスが「実用時計からステータスシンボル」へと変化していく重要な転換期でした。
1950年代:プロフェッショナルモデルの黄金期
1950年代はロレックスの革新が加速した時代です。1953年にはエベレスト登頂隊で活躍したエクスプローラー(Explorer)、100m防水のサブマリーナー(Submariner)が誕生。
1955年には2タイムゾーン表示のGMTマスター(GMT-Master)を発表。さらに1956年には曜日・日付表示を備えたデイデイト(Day-Date)が発売され、「プレジデントウォッチ」として著名人から支持を得ます。
1960年代:深海とモータースポーツへの挑戦
1960年、マリアナ海溝10,916mの深海探査で「ディープシー・スペシャル」が耐圧テストに成功。1963年にはモータースポーツ向けコスモグラフ・デイトナ(Cosmograph Daytona)が登場し、ポール・ニューマンの愛用で伝説化しました。
1967年にはシードゥエラー(Sea-Dweller)が誕生し、1,220m防水とヘリウムエスケープバルブを搭載するなど、プロダイバー向けの革新モデルとして注目されました。
1970年代:クォーツショックと独自路線
クォーツ時計が台頭する中、ロレックスは高級機械式時計の価値を再定義。1971年にエクスプローラーIIを発表し、探検家向けの機能を強化。
1978年にはシードゥエラーを進化させ、4,000フィート防水を達成。機械式の品質と精度にこだわるロレックスの哲学がこの時代に確立されました。
1980〜1990年代:高級スポーツウォッチの確立
1985年には耐腐食性に優れた904Lステンレススチールを採用し、素材面での差別化を図りました。
1988年にはデイトナが自動巻き化され、ゼニス社の「エル・プリメロ」をベースにしたCal.4030を搭載。1992年にはラグジュアリーマリンウォッチヨットマスター(Yacht-Master)が登場しました。
2000年代:自社ムーブメントと耐久性の進化
2000年には完全自社製ムーブメント「Cal.4130」をデイトナに搭載。2005年には耐傷性に優れるセラミックベゼルセラクロムを導入。2008年には3,900m防水のディープシー(Deepsea)を発表しました。
2010年代:新世代ムーブメントと多様化
2012年には年次カレンダーとGMTを搭載した複雑時計スカイドゥエラー(Sky-Dweller)を発表。2015年にはCal.3255・3235が登場し、パワーリザーブ70時間を実現。2017年にはセラクロムベゼル採用のデイトナ(116500LN)が人気爆発しました。
2020年代:最新作と高騰する市場価値
2020年にはサブマリーナーが41mmに刷新、2021年にはエクスプローラーが36mmへ回帰。2023年にはクラシカルなドレスモデルパーペチュアル1908を発表しました。
近年は正規店での入手難易度が非常に高く、並行市場での価格が高騰。ロレックスは投資資産としても注目されています。
まとめ
ロレックスは、オイスターケースやパーペチュアル機構、デイトジャストなどの革新技術を軸に、「精度」「耐久性」「ステータス性」を兼ね備えた唯一無二のブランドに成長しました。今後の新作発表や市場動向からも目が離せません。