近年、Rolexをはじめとした高級時計の相場について、
「さすがに上がりすぎではないか」
「これは一時的なバブルなのではないか」
と感じている方も多いのではないでしょうか。
確かに短期的な価格変動だけを見れば、不安になるのも無理はありません。
しかし、ここ最近の海外メディアでは、
中古高級時計市場が世界的に急成長している
という報道が相次いでいます。
その代表的な例が、Times of Indiaで取り上げられた記事です。
この記事が伝えているのは、単なる「中古ブーム」や「投機的バブル」ではありません。
本質は、
世界中の消費者の意識そのものが、静かに、しかし確実に変わり始めている
という点にあります。
「中古=妥協」という時代は終わりつつある
かつて中古の高級時計といえば、
新品が買えない人の選択肢
価格を抑えるための妥協案
というイメージが一般的でした。
正規店で新品を購入することが正解で、中古は例外的な手段。
そんな価値観が長く続いてきたのです。
しかし現在、世界ではこの前提が崩れ始めています。
海外ではすでに、
「欲しいモデルが新品で買えないなら、中古で探す」
という考え方が、ごく自然な行動として定着しつつあります。
しかもそれは、仕方なく選ぶ消極的な行為ではありません。
価値があると分かっているモデルを、確実に手に入れるための合理的な選択
として、中古市場が認識され始めているのです。
中古市場が拡大している3つの構造的理由
新品市場の歪み
最大の要因は、新品市場の構造そのものです。
ロレックスを例に取れば、
正規店では欲しいモデルが簡単に買えない
入荷は不定期で、いつ手に入るか分からない
それにもかかわらず定価は年々引き上げられている
この状況は一時的なものではなく、すでに長期化しています。
結果として、
「待ち続けるより、今ある市場で確実に入手する」
という判断が、世界的に広がりました。
中古市場はもはや新品の“代替”ではなく、
実質的な受け皿として機能し始めているのです。
消費者の価値観の変化
以前は高級時計は、
新品で買って使い、時間とともに価値が下がるもの
という認識が一般的でした。
しかし現在は、
価値が落ちにくい
モデルによっては長期で上昇する
という現実が広く共有されています。
実際、過去に中古で購入したロレックスが、数年後、あるいは10年以上経ってから購入価格を大きく上回るケースも珍しくありません。
こうした実例の積み重ねによって、
中古=消耗品
というイメージは確実に薄れています。
認定中古プログラムの拡大
そして非常に重要なのが、認定中古(CPO)市場の整備です。
これまで中古市場に対して多くの人が抱いていた不安は、
本物かどうか
状態は大丈夫か
保証はあるのか
といった点でした。
現在はブランドや大手販売業者が主体となり、
真贋確認、品質基準、保証をセットにした「認定中古」が拡大しています。
これはつまり、
中古市場が“グレーな裏道”ではなく、
正規ルートの一部として扱われ始めている
ということを意味します。
この流れが止まる可能性は、正直かなり低いと考えられます。
ロレックスを持つということは、すでに世界市場に参加しているということ
では、この世界的な変化は、日本でロレックスを保有している私たちに何を意味するのでしょうか。
結論から言えば、
ロレックスを所有している時点で、すでにグローバル中古市場の一部に参加している
ということです。
「まだ売るつもりはない」
「一生モノとして使う」
もちろんそれも立派なスタンスです。
ただ重要なのは、
保有しているだけで
・持ち続ける
・売却する
・買い替える
という複数の選択肢を常に持てる点にあります。
これは通常の嗜好品では得られない特徴です。
ロレックスは今、
単なる腕時計ではなく
判断力が求められる“資産的存在”
へと静かに立ち位置を変えています。
相場の上下よりも重要なのは「市場構造」
「相場が高いから、いずれ必ず下がる」
「今はバブルだから危険だ」
こうした意見もよく見かけます。
確かに短期的な上下は今後も避けられません。
為替、景気、金利、地政学リスクなど、多くの要因が絡みます。
しかし今回の海外記事が示しているのは、価格の話ではなく市場構造の変化です。
中古高級時計市場そのものが、
認知され
拡大し
制度として整備され始めている
この流れがある限り、
中古市場が消える
ロレックスの価値がゼロになる
といった極端なシナリオは現実的ではありません。
これから求められるのは「当てに行く投資」ではない
今後重要になるのは、
上がるか下がるかを当てることではありません。
どのモデルを持つか
どんな状態で保有するか
どのタイミングで動くか
こうした判断を、相場を理解したうえで冷静に行うことです。
ロレックスは、
「身につけるだけの時計」から
「選択肢を持つ資産」
へと進化しています。
まとめ
中古高級時計市場は、もはや一時的なブームではありません。
世界的に、
中古=正規な市場
という認識が広がりつつあります。
ロレックスを保有するという行為は、
単なる消費ではなく、常に複数の選択肢を持つこと。
相場を知り、市場構造を理解し、自分なりのスタンスを持つ。
それが、これからのロレックスとの付き合い方だと思います。
今回の内容が、今後の保有判断や売却・買い替えを考える際の参考になれば幸いです。





