はじめに:値上げ前夜に動くべき理由
いま、日本のロレックス市場は大きな転換点を迎えています。
高市新総裁の誕生によって円安が加速し、ゴールド価格も過去最高水準に迫っています。
素材価格と為替が同時に上昇しているこの状況は、過去にロレックスが大幅な定価改定を実施したタイミングと酷似しています。
この流れが意味するのは一つ。
近い将来、強烈な値上げが実施される可能性が極めて高いということです。
しかも今回は一度きりでは終わらないと思います。
素材高・円安・インフレ構造が続く限り、今後は“年に一度の定期値上げ”が常態化していくと考えられます。
ロレックス保有スタンスと資金配分という考え方
今回の記事では、このような値上げ要因を踏まえたうえで、これからのロレックス保有スタンスと資金配分の考え方について整理していきます。
単に「どのモデルを買うか」ではなく、どのような姿勢でロレックスと向き合うか、どんな順序で購入を重ね、どう資金を割り振るか。
ロレックスが“実物資産”として機能する時代だからこそ、長期的な視点での購入戦略が必要だと考えています。
正規店購入こそが最も合理的な戦略
まず最も重要な前提は、正規店で購入し、売らずに保有し続けること。
これは投機的な視点ではなく、長期的な満足度と資産効率の両面で合理的です。
正規店で購入した瞬間に市場価格との差が含み益として存在し、時間の経過とともにその価値が積み上がっていきます。
ロレックスを所有するということは、持つたびに価値が増す体験でもあるのです。
ロレックスの「欲望構造」を理解する
ただしロレックスの魅力は、単なる資産性にとどまりません。
一度手に入れると、次のモデルが欲しくなるデイトナを手に入れればサブマリーナが気になり、サブを買えばGMT、そしてスカイドゥエラーが欲しくなる。
この「次を求める感覚」は偶然ではありません。
ロレックスというブランドが意図的に設計した*欲望の連鎖構造です。
限定的な入荷、提案販売、特定顧客への案内すべてが「次の一本」を追わせるようにデザインされています。
この構造を理解しておくことで、冷静に戦略を立てることができます。
提案型販売時代の現実と「選ばれる」戦略
現在のロレックス販売は、完全に提案型販売です。
欲しいモデルを指定して買うのではなく、店舗側が「あなたに似合う一本」を提案する時代。
つまり、選ぶ側から、選ばれる側へ。
この時代に必要なのは、購入実績と信頼の積み重ねです。
お店は「確実に購入し、長く大切にしてくれる顧客」を優先します。
とはいえ、資金や在庫の関係で“欲しいモデルだけ”を買い続けるのは現実的ではありません。
そのため私は、ワンチャン正規店購入を狙えるモデルを絞り、購入順序を戦略的に設計するというアプローチを取っています。
優先順位の付け方:値上げ幅で見る合理的購入順
購入の優先順位は、「欲しい順」ではなく「値上げ幅の大きい順」で決めるのがポイントです。
たとえば、金無垢モデルはステンレスモデルに比べて定価改定額が大きいため、先に購入するほど支出の総額を圧縮できる傾向があります。
逆にステンレスモデルは値上げ率が小さいため、後回しにしても損失は限定的。
結果として、先に高額モデルから購入する方が長期的に合理的になります。
同じブランドを買い続けることの「信頼資産」
ロレックスに限らず、同じブランドで買い続けるという行動には、“信頼という見えない資産”を積み上げる効果があります。
販売店は、長期的にブランドを愛してくれる顧客を最も大切にします。
リセールを気にせず同じブランドで買い続ける人ほど、販売員からの信頼を得て、より良い個体や希少モデルを紹介される機会が増えていきます。
もちろん資金力は求められますが、妥協せず“本当に好きなもの”を選ぶ方が最終的な満足度は高く、リセールも最終的に“向こうが帳尻を合わせてくれる”。
信頼関係そのものが最大の資産となり、結果的に報われる構造になっているのです。
資金が限られる人の「わらしべ式」マラソン
資金が限られている場合は、リセールの高いモデルを上手に利用するもおすすめです。
例えばグリーンサブとバットマンをそれぞれ約160万円で購入し、それらを売却して約500万円の資金を作る。
その資金でオイスターフレックスデイトナを狙う。
このように、購入実績を積みながら資金を増やす戦略は非常に有効です。
正規店との信頼を失わない範囲であれば、現実的でリスク管理もしやすい方法といえます。
資金がない人こそ「根性マラソン」
資金がほとんどなくても、ステンレス系プロフェッショナルモデルならチャンスはあります。
実際、1年間毎日通い続けてデイトナを購入した例もあります。
ロレックスは、顔を覚えてもらうことで信頼を築けるブランドです。
闇雲に通うのではなく、「どの店に・どの時間に・どんな会話を重ねるか」まで戦略的に設計する。
この努力が、確実に結果へとつながっていきます。
行動しないことが最大のリスク
今後のロレックスは、“買えないブランド”としての地位をさらに強めていきます。
円安・値上げ・提案販売の強化――その全てが進行しています。
いま迷っている間にも、誰かがあなたの欲しいモデルを購入しています。
ロレックスは、“待つ人”ではなく、“動く人”に微笑むブランドです。
まとめ:欲しいと思った瞬間が、買うべき瞬間
ロレックスを買うという行為は、単なる所有ではなく、「行動する勇気を形にする体験」です。
・資金に余裕があるなら、戦略的にモデルを選びながら実績を積む。
・資金が限られているなら、リセールを活用しながら段階的に進む。
・資金がないなら、行動力と継続力で勝負する。
どんな立場であっても、“いま動くこと”が最大のチャンスであることに変わりはありません。